新ごみ処理施設建設に関する地元説明会(要旨)

○日 時 平成28年6月26日(日) 午後7時00分〜午後8時40分

(1時間40分)

○場 所 山名学習等供用施設

○出席者 山那区民15名、南山名区民21名    36名

○傍聴者 江南市議会議員 4名、扶桑町議会議員 5名、報道関係者 1名

○行 政 2市2町の市長、町長、部長、課長、江南丹羽環境管理組合局長、副主幹

準備室員 20名

○その他 一般財団法人 日本環境衛生センター 技術審査役

○内 容

地元意見等

行政回答等

(山那区長)

環境アセスメントについて、どのような団体が実施するのか。実施する団体はどのように決定されるのか。信頼できる団体を選ばないと、小淵区の方々が反対してみえるように、また感情をこじらせてしまうことになると思う。

 

(準備室長)

来年度以降、一部事務組合を設置し、その組合で指名審査委員会を開き、ある程度の多くの業者を指名して競争入札、あるいはプロポーザル方式などを行うことを考えている。その際、多くの会社を選定して、その中から選び出されていくことになる。

(日本環境衛生センター)

 環境影響評価は、かなり細部まで手続きが詳細に定められている。

 例えば、最初にどのような調査をやろうかということを計画にまとめて皆さまに説明する。さらに定められた期間、縦覧して色々と意見を受け付け、さらに県知事に一定期間見てもらいコメントを貰うということがある。

 その後の現況調査、予測、評価についても、色々なやり方をしてしまうと信頼性に欠けるということもあり、かなり厳しい、詳細なやり方がある。

また、実績などを入念にチェックして、皆様に報告しながら進めていくことになろうかと思う。

(南山名区民)

山名小学校や山名保育園のような子供たちがいるところに、これから長い期間ずっと継続して排ガスが降りかかるのではないかという心配が非常に強い。煙突が高くならないかと言ったら、航空法の関係で高くできない、環境アセスメントを実施して検討していくということであった。煙突を高くできないのであれば、煙突から吹き上げる風を強くして、天空高く吹き上げるようにすれば煙突を高くしたことと同じではないか、是非検討していただきたい。

準備室長)

煙突は航空法の関係で、60mを超えると航空障害灯をつける必要があり、それをつけると多額の費用が掛かるため一般的には60mを超える煙突はあまりない。ただし、近くに大きなマンションや山があるような場合には60mを超える場合もある。

中般若地区は岐阜基地があるため、56m程度が最大の高さになる。59mが一般的には最大の高さであるが、それにくらべると3mほど低い煙突になる。この3mが排出ガスに影響があるとは考えにくいと思う。

吐出速度を高くしている施設も沢山あるので、環境アセスメントの中で、排出ガスがどのように流れていくかもしっかり調査していきたい。

(日本環境衛生センター)

 煙突の高さが60m未満というのは極めて一般的である。そうすると、煙突の出口から地上に着くときに、濃度は大体数十万分の一まで下がるため、基本的には多くの自治体がそうした形にしている。

 煙突の吐出速度については、最大速度は秒速30m以下という設計をする。それを超えた速度になると、煙突自体が笛になり、笛吹き現象ということで騒音の問題が発生する。

 吐出速度に限界があるならば、汚染物質の量をなるべく減らすことになる。法律を超えて少なくする取り組みが一般的でもあるので、こうしたところについても皆さまと一緒に議論することになると思う。

(南山名区民)

 アンケート結果から、条件付き賛同が多数であるので地域振興をしっかりやってほしい。

(幹事長)

 どんな施設を造っていくのか、どんな環境対策をしていくのか、お地元に対してどういった地域振興策を打つのか、それぞれ意見を伺う機会をもって進めていく。

(南山名区民)

山名3郷が分断されるような進め方は、やめてほしい。

(扶桑町部長)

山名3郷のうち1地区についてはまだ理解をしていただいていないということがあるので、真摯に、また丁寧に説明をさせていただきたい。

(南山名区民)

 施設整備計画をどのように公表していくのか。また、施設整備計画の検討メンバーの構成に少し疑義を生じる。委員構成について再度検討していただけないか。

(幹事長)

 今回の検討は、どんなことについても絞り込むのではなく、皆さまの意見を聞きながら検討していきたいと考えている。

 最終的にどのような施設にするかについては、環境アセスメントの結果なども踏まえ、その後に専門的な組織を作って検討していく。

(南山名区民)

 廃プラの取り扱いは今回の施設整備計画の中に含まれるのか。

(幹事長)

 どういうごみを焼却するか、どういうごみをリサイクルするかについては、検討項目として入っている。現在は江南丹羽環境管理組合では廃プラは燃やしておらず、犬山市では燃やしているが、それについてもどのようにするか、この中で検討をしていきたいと考えている。

(南山名区民)

 施設整備計画の内容によってどうなるかについて、確約書の中に入れていただきたい。

 建設地を一方的に決めて、これで行くという進め方をしてきている。次のステップに行くときに、重要な施設整備計画を確約書の中に入れていかないと、またこのような進め方をされてしまうのではないか心配である。

(幹事長)

 確約書には、もし施設に起因する事故が発生した場合には、その対策をしっかりやるということなどが書いてある。具体的な施設整備については確約書に入れていないが、それは今後検討する中でしっかりやらせていただく。

(準備室長)

言われているのは協定書の話かと思う。施設を造る前に、皆さんとのお話し合いの上に、施設の内容を含めより詳細なものについて、きちんと協定を結んでいく。

(地元住民)

 パワーポイント28ページにある「動線」とはどういう意味か。

(準備室長)

 動線とは、施設内の収集車がどういった経路で、どこの入り口を通って焼却炉のピットまで行くかの経路のことである。施設整備検討委員会ではそういった動線についても検討いただく。

(地元住民)

 公害というのは生物による濃縮や、経時的な堆積による濃縮がある。そういったことを、ごみ処理施設を造る前から施設が廃棄されるまで、継続して調査をされるというのが環境アセスメントの項目の中に入っているか。

 具体的に、現在他のごみ処理設備で行われている例はあるか。この近くのごみ処理場ではやられているか。

 その場限りの測定ではなく、生物による濃縮のような、長い間の蓄積を考えて環境アセスメントの項目を追加していただけないか。

(日本環境衛生センター)

 事業が始まると、調査、予測した通りになっているかを調べる。多くの場合、皆さまとこの後どうやって確認していくかについて話をして、周辺の環境の状況を調べる自治体が多い。そうしたところについても皆さまと話をして、枠組みを作っていく必要があるかと思う。

 例えば大気については、周辺8方向について定点的にモニタリングする場所を決めて毎年実施する。実施の方法としては、ごみ処理施設を年に1回のオーバーホールで止めた時と、フル稼働しているときの状況を測り、8方向についてどういう状況になっているかという違いを確認しているところもある。

 土壌については、ダイオキシン類を測っている事例もあるが、基本的には法律の基準を大きく下回るような形で操業しているので、現実問題としては工場の稼働による影響を具体的に確認できる事例はほとんどない。

(犬山市部長)

 犬山市では騒音測定、振動測定、ごみ質の分析結果、悪臭測定結果、ばい煙測定、土壌分析を、地元の委員会に毎年2回公表して意見をいただいている。

(日本環境衛生センター)

 生物濃縮は食物連鎖というような中で発生する。食物連鎖ということになると、地域の環境というよりはもっと広い範囲での環境の話になってしまう。

 環境省の発表している資料のダイオキシン類について見ると、99%ほどは食物から摂取している。大気から、排ガスからの摂取量は1%にも満たない状況である。

(江南丹羽環境管理組合事務局長)

 犬山市のように事業関係で色々公表していくことは我々もやっている。それに加え、お地元の皆さんに対する血液検査を行っている。今まで検査した中では、特に健康被害があったことはない。

(南山名区民)

     建設にあたっては条件付きというのが沢山出ているので、本当に慎重に、皆さんが納得のいく地域振興策をいち早く考えていただきたい。並行してやっていくのか。

(幹事長)

 地域振興策については、まずお地元からのご要望などを承って、今後どういった形で進めていくか検討していく。

 条件の中には、どのような施設にするか、環境問題、お地元の地域振興など色々な意見があるので、それぞれ皆さま方と検討をしながら進めさせていただきたいと考えている。

(山那区民)

     施設見学先の鳴海工場と五条川工場は焼却方式か、溶融方式か、別々の処理方式か。

昔、東海市の新日鉄工業の路盤材をスラグでやったことがあるが、2年程度でだめになった。2市2町では路盤材や路床材を、承認されれば使うことになるが、県や国の承認は取れるのか。

(準備室長)

鳴海工場はシャフト式溶融炉で、溶融方式である。五条川工場はストーカ炉で、焼却方式であり、灰を溶融する施設もあるので、出た灰は溶融できる。見学先が溶融か焼却に偏らないようにしている。

スラグについては、JIS規格等で厳しい基準で品質のいいものが作られているので、1年や2年で使えなくなるということは、今はないと考えている。

(山那区民)

建設地は江南だが、交通量から言えば扶桑に一番車両が入ると思う。特に犬山市の車が入ってくる。堤防道路であれば問題はないかと思うが、学習等供用施設前の道路や山名小学校西側の道路は学童の通学道路になっている。渋滞だけではなく、学童の交通事故などの点も考えてやっていただきたい。

(準備室長)

 犬山の方から来るときは、堤防道路を通るか下の方からのルートが想定されるが、行政が一方的に決めるのではなく、皆さんのお話を聞きながら検討していく。

(南山名区民)

パッカー車が犬山の方から江南市中般若町北浦に来るとき、問題が少ないのは堤防道路だと思う。山名小学校の北側の道路は非常に問題が多いため、パッカー車が通ったら困るので、犬山から来るのは堤防道路しかない。

そうすると新愛岐大橋の問題が絡んでくるので、橋の方は橋の方で込み合い、その上パッカー車が通るのが多くなるということで、お互いに共有して考えてほしい。

(準備室長)

ワークショップに参加し、どのような状況になっているかもしっかり聞きながら進めていきたい。

(山那副区長)

 もし新愛岐大橋ができたら、環境アセスメントで台数などのシミュレーションを行っていただきたい。

(扶桑町部長)

新愛岐大橋の関係は愛知県が事業主体になってやっているが、ごみ処理施設の関係も頭に入れて要望を調整しながら進めていきたい。